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株式会社 デザインボックス

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【SUTEKI経営者のLANDING GEAR】Vol.4

アルティジャーノ代表

丹下徹さん

10周年パーティを終えて今、どういうお気持ちですか。
今まで10年間やってきた事の一区切りとして盛大なパーティをやり終えたことで、ホッとした気持ち。そして、さぁこれからまた次の10年、今まで以上に価値のあるサービスを追求し提供してゆきたいという未来への情熱。この2つが程よくブレンドして美味しいカプチーノ完成といったところです。一杯いかが?

100名のパーティをご自身が主催することに不安はなかったですか。
それはありましたよ!このような大規模パーティは未経験で、今まで自分で主催した会はせいぜい50名規模で参加費も今回の半額程度でしたから。でも今回はディレクター行方さんアドバイザー中野さんという応援者があり、特別ゲストに岸田一郎さんをお招きできたこともあり、プレッシャーや責任は背負っていましたが自分一人ではないという心強さはありました。そして募集開始したらあっという間に満席御礼となったのには驚きましたし嬉しかったですね。チームで企画を遂行することで新たな知見もあり良い経験になりました。

ご両親の涙に会場も温かい気持ちになりましたね。親孝行が出来たんじゃないですか。
両親の参加は1週間前に急遽決まったんですよ。母の実妹の突然の不幸がありまして、両親と一緒に関東の片田舎まで行く道中に色々な話をする中でパーティに来ることになったんです。いろんな事のタイミングが重なり合って1つのハーモニーが生まれたのだと思います。心地よいアンサンブルのように(笑)両親も含めて日頃お世話になっている周りの皆様と素敵な思い出が共有できて本当に良かったです!

来月はオーダーツアーもあり、今年はお忙しいですね。
そうですね…パーティ終わったと思ったら早くも今年の半分が過ぎようとしてます。イタリアへは毎年6月末~7月上旬に行くのが恒例ですが、今年から初めてお客様をお連れしてのツアーなので、例年よりは準備することも多いのですが、年に1度変わらぬ美しさの第二の故郷へ帰り、敬愛するイタリア職人の方々に会いに行けるのですから、やはり楽しみで仕方ないです!ツアーまであと1か月ですが既にワクワクしております。

オーダーツアーへの思いはどんなものですか。
人生を楽しむエッセンスに溢れたイタリアの素晴らしさを私の周りの方々に少しでも知って頂きたい、それが私の一番の思いで行動への動機です。私はファッションを取り扱う身ですから、洋服からイタリアの凄さ素晴らしさを日々ご紹介していますが、現地イタリアへ行けば洋服はその一部で、美しい自然・数々の世界遺産・アート溢れる街並み・歴史ある建造物・美味しい食べ物や飲み物・イイ加減で陽気な人々(笑)どこを切り取ってもドルチェヴィータ!なイタリアな訳です。そんなイタリアを仲間や顧客様と一緒に楽しめるツアーにしたいと思っています。ピスタチオジェラートを食べ歩きながらね。

10年続けられるということは、凄いことだと思いますが、ご苦労も多かったと思います。
いや、そうなんですよ。今はゴルフの練習を毎週やってますが、筋トレも毎週やってます。サックスの練習は月1回なのでなかなか上達しません(笑)色んなことはありましたが、仕事に関しては苦労を苦労だと思っていません。趣味の延長線で好きなことを自分の意志で選んでやっているので。過去を振り返るより未来を展望して自分の生命を燃やしていきたいと思います。

10年という節目を迎えて今後の目標や、挑戦したいことはありますか。
当店アルティジャーノチャオが高級なイタリア服をリサイクルでお安くご提供する意味は、高額だからと諦めていた方々にお手に取って頂く機会を作り、その圧倒的な品質の素晴らしさに触れ、いつか新品やオーダー服を買って頂くまでにライフステージを上げて欲しいからです。そんな方が増えることが、時代とともに衰退しつつある手仕事メインの正統派クラシコイタリア仕立て屋の未来を明るくする手助けにもなるはずと私なりに考えております。当店アルティジャーノチャオの存在意義が正しく認知されて、微力ながら世の中の役に立てることを願い、これからの10年を価値ある活動としてゆきたいと思います。見守っていてくださいね(^^)

インタビュー/ (株)デザインボックス 

行方優子

インタビユーを終えて

アルティジャーノ丹下氏は揺るぎない知識の豊富さが信頼を呼び、来年10周年を迎える。顧客である医者や文化人のリピーターの多さは彼の魅力だろう。一見、高学歴でシステムエンジニアと聞いて小難しそうだと思ったが、物腰が柔らかくユーモアもあり話に引き込まれる。創業以来、取引の中で延べ1万人以上の人とファッションに関わり合い、トークショーやセミナー講師を務めるなどマルチな才能も持つ。毎年イタリアに行くことも彼自身のこだわりだろう。時代と共に衰退の一途をたどるイタリア仕立て職人文化を何とか維持継続する手助けもしたいそうだ。今回のコンセプトは「お休みの丹下氏」何事も凝り続ける男のロマン。そんな彼自身の魅力が引き出せたと思う。次回も彼とイタリアの魅力も含めて探ってみたいと思います。

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